その痛みはマッサージでは楽にならないかもしれません。

2021/11/26 ブログ
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一般的に肩が痛い時に行うのはマッサージが多いかと思いますが、以下の場合はそれでは治らないかもしれません。

  • 頚椎症でマッサージなどを受けているが改善しない
  • 枕をいろいろ変えているが、効果がない
  • 目が覚めたら痛みで首が回らない
  • 肩こりが酷く 頭痛までおこってしまう
  • 首だけじゃなく、肩甲骨の内側や腕に痛みがはしる

このような悩みを抱えている方が多く、ペインクリニックの診療を受け改善するケースが多いです。

そこで今回は、何故ペインクリニックなのか?どのような治療をするのかなど解説していきます。

 

目次

首、肩、腕の痛み

慢性頭痛

その他

まとめ

 

首、肩、腕の痛み

頸椎症

変形した首の骨が 首の中心をはしる脊髄と言う神経の束、あるいは脊髄から枝分かれした神経根と言う細い神経線維を刺激し痛みを生じている状態の事を言います。
神経根の症状は 首の痛みよりも、むしろ腕、肩、前胸部、肩甲骨の内側、後頭部に痛みを生じ、頭痛を引き起こすこともあります。

こうした痛みは原因が神経にあるため、肩こりのようにマッサージで筋肉をほぐしても、痛みが1週間経っても緩和しないのが特徴です。

通常の肩こりは左右両側に出現する筋肉のこわばりですが、片側だけの場合や、左右差がある場合は頸椎症による神経痛である可能性が高いです。
また首の骨にも関節があり(首の後ろ側)、その関節の変形による首の痛みも生じます。この場合もマッサージの効果が一時的であったり、不十分となります。
首を上に向ける動作、(天井の掃除、歯科治療、美容院での洗髪など)では、神経根が首の出口を通る隙間が狭くなる姿勢になるので、神経痛が悪化することがあり注意が必要です。
また日頃は、神経痛の痛みで首周囲の筋肉が固くなる為、ただの肩こり・首こりと勘違いし、首をぐるぐる回す動作をして解消しようとする人が多いと思います。しかし、神経痛の場合は症状が悪化する事もあるので、首の運動は前方へのストレッチのみとし、左右や後方へのストレッチを行わないことが大切です。

マッサージを1週間行っても改善しない左右差のある頸部痛、肩甲骨内側の痛み、腕の痛みは頸椎症による神経由来の痛みの可能性があるので、医療機関への受診をお勧めします。

鎮痛薬、筋弛緩薬、漢方薬、マッサージなどで治療が行われますが、それでも改善しない場合、星状神経節ブロック、頚部神経根ブロック、 頸椎椎間関節ブロックと言った治療法は非常に効果が期待できます。(ドクターの腕によって効果にかなり差がでますが)

頸椎椎間板ヘルニア

頸椎椎間板ヘルニア

頸椎椎間板が慢性的な圧迫により脊髄、脊髄神経の方へとびだし、頸部、腕に激痛が生じる状態で、40~50代男性に多く発症します。
頸椎症と同様に神経根の痛みであり、首の痛みよりも、むしろ腕、肩、前胸部、肩甲骨の内側、後頭部に痛みを生じます。

やはりマッサージで筋肉をほぐしても、原因が神経にあるため、痛みが1週間経っても緩和しないのが特徴です。

軽症であれば、鎮痛薬、安静で治療しますが、それで症状がコントロールされなければ、星状神経節ブロックを施行します。

また腕の痛みが取れない場合、頚部硬膜外ブロック、頚部神経根ブロックを施行します。
お箸が使いにくい、歩くとき転ぶ、ボタンがうまくはめられない、などの症状があれば首から上の異常を疑った方が良いです。

頚髄症状が生じたり、神経症状が進行する場合は手術を考慮することもあり得ます。

 

胸郭出口症候群

腕の痛み、しびれ、だるさ、冷感を生じる疾患です。

腕を上に持ち上げるときに血管、神経が鎖骨、肋骨、筋肉に挟まれて生じる症状です。
頚椎症の症状と似ていますが、この場合は 第1~第4指への放散する症状が伴いやすく、胸郭出口症候群では第5指への放散症状のみの場合が多いのが、特徴で、20代、30代の女性に多く発症します。
治療としては星状神経節ブロック、腕神経叢ブロックを行います。

慢性頭痛

腫瘍、くも膜下出血、髄膜炎などの原因疾患がない慢性頭痛に対しtてはペインコントロール治療を行います。

日本人の3~4人に1人(約3000万人)が「頭痛持ち」と言われており、国民病と言っても過言ではないかもしれません。。

緊張性頭痛

頭痛もちの73%が緊張性頭痛です。不自然な姿勢(パソコン業務)、抑うつ、不安などからの精神的ストレスなどから生じます。
頸部、肩の筋力の持続的収縮が原因となり、頭にハチマキ状の締め付けられるような圧迫感を呈し、場合によっては頭痛だけでなく肩こり、めまいを伴う事もあります。
漫然とした鎮痛薬の乱用は、薬剤によりあらたな頭痛を引き起こすリスクがあるので注意が必要です。
治療は筋肉の持続的緊張には交感神経の興奮が関与しているので、星状神経節ブロックを施行します。
星状神経節ブロックを約2ヶ月、10回程度施行すると症状が緩和する場合が多いです。

その後、月に1~2回程度の通院を維持することで頭痛が抑えられることが多いので、薬物療法にて十分頭痛が治療できていない方はペインクリニックに相談することをお勧めします。

片頭痛

頭痛もちの26%が片頭痛です。女性に多く(男性の約4倍)、発症時には日常生活ができなくなることが多く、仕事や家事の継続が困難になる場合は深刻な問題となります。
こめかみから痛みが頭部の片側に広がります。脈打つような痛みであり、吐き気を伴う事も多いです。

発作痛の直前に目がチカチカすることがあり、労作で増悪し4時間から3日間位痛みが持続します。
一般的にトリプタン製剤と言う薬物が有効で発作時に使用する事が多いです。
ただしトリプタン製剤を10回/月以上使用する場合、薬物によるあらたな頭痛を合併する可能性が高くなります。
神経ブロックとしては星状神経節ブロックを施行し、20回程度施行すると少しずつ、片頭痛の頻度・程度が改善します。

その後 月に1~2回程度の通院を維持することで、症状の安定が期待できます。
頭痛薬が無効だったり、副作用のため内服できない方は1度ペインクリニックをご考慮ください。

群発頭痛

頭痛もちの0.03%が群発頭痛です。男性に多く、夜間決まった時間に目の奥がきりきりえぐられるような激痛が、1~3時間持続し、涙、汗、鼻閉などの自律神経症状を伴う場合が多いです。
連日おこるが、数週間から数カ月で自然におさまり無症状の期間が持続し、再び発作期に入ります。
治療、予防薬としてワソラン(頻脈性不整脈の治療薬)と言う薬が有効とされ、発作にはトリプタン製剤、酸素吸入が有効です。
神経ブロックとしては星状神経節ブロック、耳介側頭神経ブロック、第2頚神経脊髄神経節ブロック、三叉神経第1枝ブロック、後頭神経ブロックが候補に挙がります。

その他

むち打ち

追突事故により頸部の軟部組織(筋肉、じん帯)がダメージをうけ、頸部痛、腕の痛み、しびれ、場合によりめまい、耳鳴りが生じる場合があります。
事故後4週間以内は安静にて対処し、鎮痛薬と安静で症状が改善する場合が多いです。
4週間の安静にても症状が消失しない場合も多く、被害者となったという精神的ストレスが疼痛を増強させると言われています。
神経ブロックとしては星状神経節ブロックを考慮します。
また、頸椎椎間関節(頸椎の背部を抑えると痛みが生じる。)に痛みを生じる場合は頸椎椎間関節ブロック、高周波熱凝固治療で痛みを軽減させることが期待されます。

肩関節周囲炎

肩関節周囲炎とは中年以降に発症する肩の痛みと運動制限の事で、様々な原因で起こります。
急性期の疼痛が激しいときは関節内注射と安静が中心となり、急性期を過ぎた後は肩を動かすことが治療の主体になります。
鍵盤断裂などを起こしていなければ、自然に改善する場合もあります。(ただし可動域は狭くなります)
運動療法が痛みで十分行えない場合に肩甲上神経ブロック、肩関節内注射を考慮します。

 

まとめ

痛みの原因・種類によってはマッサージではなく神経ブロックの方が有効だという事が良く分かったかと思います。

第1選択肢にはなりにくいペインクリニックですが、痛みや神経症状などいつもと何か違うなと感じたら受診してみてはいかがでしょうか?

痛みのない生活はストレスの少ない日常生活に直結しますので、痛みのない生活を目指しましょう。

 

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